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漢方
低AMHでも自然妊娠はできる?
AMHとは?
AMHのとは、抗ミュラー管ホルモン(anti-Mullerianhormone)の略です。
卵巣内にある発育途中の卵胞(前胞状卵胞)から分泌されるホルモンです。
女性は、生まれつき200万個の原始卵胞(卵子ものもとになる細胞)をもっていますが、年齢とともに減少していきます。
原始卵胞は、通常、生体活動を休止した状態で存在しますが、月経周期に合わせて目覚めはじめ、180日かけて成熟細胞に成長し、排卵します。
AMHは、成熟卵胞に発育する過程である前胞状卵胞期に分泌されるホルモンであるため、AMH値を測定することで、次周期移行に成長してくる成熟卵胞の数を予測することができます。
AMHの値が少ない場合の妊娠の可能性
AMHの値が低い、ゼロに近い場合、前胞状卵胞が少ないことが予測され、排卵するまでに育つ卵胞が少ない状態をさします。
しかしAMHの分泌が少なくても、AMHを分泌していない未熟卵胞があれば、それが成長していくことにより、何周期か後に、前胞状卵胞に成長しAMHを分泌するため、小さな値でも、AMHが上昇してくる可能性はあります。
つまり、AMHは卵巣予備能と言われることもありますが、AMHがゼロであっても、全く妊娠を望めないわけではありません。
AMHが高ければ安心?
AMHの値が高くても、「卵子の質」がよくなければ、妊娠がむずかしくなるケースもあります。それは、AMHはあくまで、前胞状卵胞の数に比例するのであって、質を反映しているものではないからです。
逆にAMHの値が低くても「卵子の質」がよければ、スムーズに妊娠・出産に結びつくことも大いにあります。
また、AMH値が4.0~5.0ng/ml以上と高値の場合は、多嚢胞性卵巣症候群の可能性があります。
多嚢胞性卵巣症候群はたくさんの未熟卵胞が存在し、成熟卵胞に成長せず発育が止まっている状態であるため、排卵しにくくなっている状態で、別の治療が必要になります。
卵子の質を向上するためには?
妊娠を成立させるためには、卵子の数よりも卵子の質が重要になります。
質のいい卵子と出会うためには、卵巣を大切にする必要があります。
不妊治療の過程で、排卵誘発剤を多用してしまうと卵巣はダメージを受け、質の良い卵子に出会うことが難しくなります。
いかに質の良い卵子と出会うためには、治療過程もとても重要になります。
AMHと漢方の可能性
卵子は、原始卵胞→前胞状卵胞→成熟卵胞→排卵という流れをたどります。
1つの卵子が原子卵胞から排卵に至るまでは約6ヶ月の月日がかかり、この6ヶ月間の「養生」が非常に大切です。
つまりこの6ヶ月間、しっかり「養生」することができれば、質の良い卵子が排卵される可能性が高まります。
この「養生」は、食事や睡眠を見直すことやストレスケアすることなどがありますが、漢方における「養生」は「補腎」になります。
東洋医学における「腎」とは、成長・発育・生殖に関わる臓腑で、漢方で補うことで、子宮・卵巣の働きを改善することができます。
卵巣機能を高める「補腎」

一般的な婦人科系の漢方おいては、当帰芍薬散や温経湯などがありますが、こちらは植物性の生薬で構成されており、効き目がマイルドになります。
そこで、鹿の新しく生えてくる角が使用された鹿茸という動物性生薬で構成された「ロクジョン」を服用することで、より卵巣機能を高めることができます。
腎を補うことで、実年齢と比較しても卵巣年齢を若く維持することができるため質のいいい卵子の排卵が期待できます。
前述の通り、原始卵胞から成熟卵胞に至るまでに約6ヶ月かかるため、根本的に治療されたい方は、ロクジョンの服用期間は6ヶ月がおすすめです。
参考URL:https://ivf-kinoshita.com/index.html

製薬会社勤務にて、ビタミン様物質、腸の免疫学的製剤を担当し、「腸」の状態が健康だけではなく、美容や精神面にも大きく影響していることを実感。
その後、インナービュティープランナー、栄養カウンセラーの資格を取得。現在、アリス薬局にてカウンセリング業務に従事している。
https://inner-beauty-diet.org/
https://www.orthomolecular.jp/
